こんにちは、ホロンです。
今日は「シン・スタンダード」という本を読み終わりましたので、その感想を書いていきます。
外国の常識を紹介することで、日本の常識に縛られていないかと問う内容の本です。
外国と日本の常識の違いを知ることで、自分が常識だと思い込んでいることに気づくヒントになるかもしれません。
結論、多くの日本人に手にとってほしい本だと感じました!
個人的にこの本で一番心に残ったのは、
〝消しゴムは「悪魔の道具」だ。 消しゴムは「間違いは恥」の文化を作る。 間違いを受け入れたほうがいい。 実社会では、間違いは起きるのだから。〟
引用:谷口 たかひさ. シン・スタンダード (p.89). サンマーク出版. Kindle 版.
という言葉。
海外では、鉛筆ではなくボールペンを使う学校が少なくないのだそうです。
なぜなら、ボールペンは消しゴムで消すことができないから。
消しゴムを使うのは、
「間違った過程をなくして、正しい答えだけを残す」
という文化を作ってしまうのだそうです。
ボールペンを使えば、過程を消すことができないため、どういう過程をたどってその答えにたどり着けたのかがわかるようになる。
だから、海外ではボールペンを使うことが多いのだそう。
これは目からウロコでした。
実際、生きていて間違いを全く犯さない人なんて存在しません。
実生活では必ずどこかで間違いを犯すものです。
間違いを犯すからこそ、こういうやり方はダメなんだと自分で気づいて、自分でやり方を試行錯誤することができる。
でも、間違いを犯すことを認めないという姿勢だと、最初から正解を求めてしまう。
そうやって正解だけを求めて、間違いを否定するという姿勢の先に行き着くのは、
「人任せにしてしまう」
という考え方です。
自分ではなく、親とか先生とか友人とか、誰かの意見に従う。
そうすれば誰かが自分を答えに導いてくれるという考えに行き着いてしまいます。
最終的には、誰かの意見に従ってもし失敗したらその人のせいにすれば自分は責任を負わなくていいという思考になる危険性もはらんでいます。
言うまでもありませんが、自分の人生の選択は自分自身でするものですし、自分の人生の責任もまた最終的には自分で取るものです。
間違ったところを消すことが出来る消しゴムという一見便利なアイテムがこんな危険性を秘めていたとは…
こんな感じでこの本には、
- 教育
- お金
- ルール
- 価値観
- 政治
- 食べ物
などいろんな角度から日本の常識と言われている思い込みについて言及されており、非常に勉強になりました。
いろんな考え方があるのはもちろんですが、自分自身の力でまずは考えること。
それが間違った答えだとしても、自分自身で導き出したと自覚することが何よりも大切だということを学ばせていただきました。
間違っていたなら、正しい方向に行けるように方向転換をすればいい。
そして、間違った答えだったとしても、それを責めずに肯定して次に活かすことができるようにする文化を作っていきたいと思わせてくれた本でした。
大きな範囲では難しいでしょうが、目の前のことに取り組むことはできます。
まずは自分から間違いを認めないという姿勢ではなく、間違いを受け入れられるようになっていくこと。
そうやって小さな一つ一つを解決していった先に国という大きなものを動かすことができるようになっていくのだと思います。
この本の最後に、
僕はこれまで80ヵ国を訪れ、色々な国に住んだことがある。 だが、「他の人がやっているから」という理由で、人がここまで行動を変える国は日本以外に知らない。 それが「同調圧力」と呼ばれ、良くないほうに出ることもあるだろう。 しかし、これが「協調性」となって良いほうに出た時のパワーとスピードは計り知れないものがある。
引用:谷口 たかひさ. シン・スタンダード (p.202). サンマーク出版. Kindle 版.
という言葉があります。
「他の人に倣う」という日本の国民性が同調圧力という形で悪い方向に使われるのではなく、協調性という形で良い行動につながっていけばとてつもない力になる。
かなり勇気づけられる言葉です。
僕ら日本人はそれだけとてつもない可能性を秘めているのです。
失敗したとしても、挑戦したことそのものに価値がある。
そういう人がどんどん増えていけば、日本はもっともっといい国になっていきますね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。