レビュー

映画「ミステリと言う勿れ」感想

こんにちは、ホロンです。

今日は映画「ミステリと言う勿れ」を見てきたので、感想を書いていこうと思います。

僕は「ミステリと言う勿れ」はこの映画で初めて触れた作品で、原作もドラマも未視聴です。

なので、一部の人物の人間関係というのはわからなかったのですが、原作・ドラマ未視聴でも十分楽しめました。

一応、ネタバレありとしておきます。

あらすじ

田村由美の人気漫画を菅田将暉主演で実写化した連続テレビドラマ「ミステリと言う勿れ」の劇場版。原作で人気のエピソード「広島編」をもとに、広島の名家・狩集家をめぐる遺産相続事件の顛末を描く。

天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整は、広島で開催される美術展を訪れるため同地にやってくるが、そこで犬童我路の知人だという女子高生・狩集汐路と出会い、あるバイトを持ちかけられる。それは、狩集家の莫大な遺産相続に関するものだった。当主の孫にあたる汐路ら4人の相続候補者は、遺言書に記されたお題に従って謎を解いていく。やがて彼らは、時に死者さえ出るという狩集家の遺産相続に隠された衝撃の真実にたどり着く。

汐路を原菜乃華、彼女と遺産相続を争う狩集理紀之助を町田啓太、波々壁新音を萩原利久、赤峰ゆらを柴咲コウ、狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴を松下洸平が演じる。「信長協奏曲」の松山博昭が監督を務め、「本能寺ホテル」の相沢友子が脚本を担当。

引用:映画.com

感想

ミステリー作品自体をあまり視聴したことがないのですが、広島が舞台ということで、見知った場所が多く出てくるんだろうなと思いながら視聴していました。

まず、主人公の久能整(くのうととのう)くんの飄々とした感じがいいキャラしてるなぁと思いました。

洗濯物は絶対に人のものと一緒に洗いたくないとか色々強いこだわりがある彼ですが、得てして新しい風を巻き起こすのはこういう”変人”なのかもしれません。

最初は

「遺産相続って本当にめんどくさいなぁ」

と思いながら見ていました。

明らかにミスリードを狙ったような描写があったりはしましたが、言語化できない違和感がどんどん積み重ねられていって、後半での怒涛の伏線回収はとても面白かったです。

そして、ただ謎を解いて終わりではなく、

「家系のカルマ・業を乗り越えろ」

というメッセージを感じました。

この物語では狩集(かりあつまり)家の遺産相続で毎回死人が出るという問題がずっと続いていました。

人生においても、

「未解決の問題は別の形でより大きくなってまた現れる」

ということが多々あります。

嫌な上司が立ち去ったと思ったらもっと嫌な上司が配属されたとか、虐待されて育った子どもが大きくなったら自分の子どもを虐待するようになる、みたいな感じですね。

そういう”家系のカルマ”を

「自分たちの代で断ち切って次の世代に引き継がせることのないようにしろ」

というメッセージを感じました。

印象に残ったセリフ

ここからは、劇中で印象に残ったセリフとそれに関する思いついたことを書いていきます。

うろ覚えなので、細かいセリフは間違っているかも知れませんが、ご了承下さい。

自分が下手だってわかるのは目が肥えてきたとき。下手だと思ったときこそが伸び時。

本当に下手なときには下手だという自覚すらないものです。

幼稚園児の絵って美術的な観点で言えばお世辞にも「上手」とは言い難いですが、それでも彼らは伸び伸びと描いていますよね。

幼稚園児が先生から

「自分のパパ・ママの絵を描いてみよう」

って言われて描いていて、

「あれ、もしかして自分の絵って下手くそなんじゃないか…?もっと写実的に描かないと…」

って考えながら描くなんてことはまずないでしょう。

それは誰かと比較することなく、自分の思うがままに大好きな対象を描いているからです。

自分が下手だと思ってしまうのは誰かと比較するからです。

でも、そういうときこそ、「自分にはここが足りない」ということがわかるため、伸びしろだらけということですね。

悪事だとわかっていない人は隠そうとしない。

自分のやっていることが悪いことだという自覚がない場合は隠すという行為を思い浮かべることすらありません。

なぜなら、その人にとっては「正義の行い」なのですから。

正義というのは1つではなく、人の数だけ存在します。

その正義が衝突をするから戦争というのは起こるのですよね。

逆に言えば、「隠そうとする」ということは、

「自分が悪いことをしている」

という自覚があるということ。

自分の行いが”正義”なのか”悪”なのかは

「それを隠そうとしているかどうか」

で判別していくと良いのかも知れません。

子どもの心は乾く前のセメントのようなものだ。

子供のころの心は流したてのセメントのように、最初は柔らかい。

でも、子供の頃に傷ついた記憶というのは固まったセメントのように永久に残るものです。

こういう幼少期のころに刻まれた負の感情を心理学用語で「インナーチャイルド」と言います。

僕らは全員、子供の頃になんらかの傷ついた経験があり、それは大人になっても一生残り続けてしまうのです。

ただ、それを自覚しているかいないかで、対処方法は変わってくるのではないかと思います。

自分の心が傷ついているということすらも気づかない人もいます。

今の日本は失敗は許さないとい風潮が漂っています。

でも、失敗しない人間なんてこの世には存在しません。

〇〇は駄目!という考えではなく、そういうこともあるんだと認める。

「まずは認める」というのが一番大事になるんじゃないかなと思いました。

まとめ

というわけで、「ミステリと言う勿れ」の感想を書いてみました。

俳優さんは全然分からなかったのですが、たまには邦画を見るのもいいですね。

予想以上に面白かったので、ドラマ版や原作漫画も視聴してみようかなと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。